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2024年12月、F1界に大きなニュースが舞い込みました。セルジオ・ペレス選手(通称チェコ)が、レッドブル・レーシングから離脱することが公式に発表されました。
このニュースは予測されていたものの、2024年のシーズン半ばにペレスが新しい契約を締結していたことを考えると驚きを隠せません。なぜ、レッドブルはこのような決断を下したのでしょうか?
この記事では、その背景や詳細、今後のレッドブルの展望について掘り下げていきます。
- セルジオ・ペレスのレッドブル離脱の背景について
- 後任ドライバーリアム・ローソンの選定理由について
- レッドブルで活躍することの大変さ
- レッドブルのサポート体制が抱える課題について
もくじ
【第1章】突然の契約破棄:その理由とは?

セルジオ・ペレスは、2024年6月の時点でレッドブル・レーシングと2年の契約延長を締結しておりました。
本来2025年もレッドブル・レーシングのドライバーとして参戦する予定だったセルジオ・ペレスの契約解除に至った背景とその裏側をご紹介いたします。
成績低迷の影響
新しい契約が締結された直後から、ペレスのパフォーマンスは下降線をたどり始めました。
特に2024年シーズンの後半は、夏の休暇以降でのポイント獲得が極端に減少し、まるで中堅チームのマシンをドライブしているかのような成績となりました。
それに対し、チームメイトのマックス・フェルスタッペン選手は例年通り安定した成績を維持し、レッドブルの優位性を証明していました。この明確な成績差が、レッドブル側に「ペレスでは限界がある」と認識させてしまったのです。
契約解除に伴う金銭的合意
ペレスは契約上、2026年までレッドブルのドライバーである権利を持っていました。そのため、契約を途中で終了するには、ペレスが将来的に得るはずだった収入を補償する形で合意を得る必要がありました。
一部の報道では、この金額が3500万ドル〜5000万ドル(約54億円〜78億円)までに上ると言われています。
これには年俸、スポンサーシップ収入、そして契約期間中に失われる可能性のあった将来の収入が含まれていることが推察できます。
【第2章】ペレスが市場に戻るチャンスを逃した理由
ペレスのパフォーマンス低迷は、シーズン中盤から明らかでしたが、レッドブルは彼を2024年いっぱい起用する方針を崩しませんでした。しかし、この決断がペレスにとって重大な影響を及ぼしました。
ドライバーマーケットのタイミングを逃す
2024年シーズン中盤には、複数のチームでドライバーの入れ替えが行われました。もしペレスがこのタイミングで市場に出ていたなら、中堅チームや下位チームでのシートを確保する可能性があったと言われています。
しかし、レッドブルが契約終了を発表したのは12月。この時点で2025年の全てのF1シートは埋まっており、ペレスがF1に留まる道は完全に閉ざされたのです。
ある一部報道では、レッドブル・レーシングは既に9月のシンガポールGP時点でセルジオ・ペレスが離脱することは決まっていたとも言われております。
契約上の関係やチーム状況などのタイミングにより、発表が12月になったと推測できますが、もう少し離脱の発表が早かった場合、ペレスの未来も変わっていたかもしれません。
2026年への希望
2025年のペレスの去就は未確定となっております。ペレスがF1グリッドに戻る可能性はほぼゼロに等しいでしょう。
しかし、2026年には新規参入するキャデラック・フォーミュラ・レーシング・リミテッドが、ペレスに興味を示している可能性があります。ペレスの中南米市場での知名度と人気は絶大で、アメリカを拠点とするキャデラックにとっては理想的なマーケティングパートナーになるでしょう。
マイケル・アンドレッティが主導してF1に参戦するために設立したレーシングチームとなります。
2026年から11番目の正式チームとして参戦することが決定しております。
【第3章】ペレスのレッドブル時代の軌跡
ペレスのレッドブルでのキャリアは、成功と挫折が入り混じるキャリアとなりました。
レッドブルでの輝かしいスタート
2021年、ペレスはマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブルに加入しました。
そして、未だ記憶にも新しいシーズン終盤のアブダビGPでは、チームにとって重要な役割を果たしました。
このレースで、彼はルイス・ハミルトン選手との熾烈なバトルを繰り広げ、チームメイトのフェルスタッペンが初のドライバーチャンピオンシップ獲得となる手助けを行ったのです。
下記より2021年アブダビGP ハミルトンとの熾烈なバトルをご覧いただけますので、ぜひご覧ください。
安定したパフォーマンスとその限界
2022年、ペレスは初めてF1ドライバーズチャンピオンシップで2位にランクイン。
これにより、レッドブルは初の1-2フィニッシュを達成することができました。
しかし、2023年以降、チームメイトであるフェルスタッペンとのポイント差が次第に明確になり始め、2024年にはペレスの限界が浮き彫りとなるシーズンとなりました。
特に後半戦では、ポイント獲得がまばらで、レッドブルの目標である「コンストラクターズ選手権での圧倒的な支配」に貢献することが難しくなっていったのです。
2024年シーズンを終えてみると、ドライバーチャンピオンシップは、レッドブルでチームメイトのフェルスタッペンが獲得したものの、コンストラクターズ・チャンピオンはマクラーレン・レーシングが獲得することとなりました。
つまり、チームメイトであるセルジオ・ペレスの成績不調が顕著にチーム結果に表れる形となりました。
2024コンストラクターズ順位
POS | チーム | ポイント |
---|---|---|
1 | McLaren Mercedes | 666 |
2 | Ferrari | 652 |
3 | Red Bull Racing Honda RBPT | 589 |
4 | Mercedes | 468 |
5 | Aston Martin Aramco Mercedes | 94 |
6 | Alpine Renault | 65 |
7 | Haas Ferrari | 58 |
8 | RB Honda RBPT | 46 |
9 | Williams Mercedes | 17 |
10 | Kick Sauber Ferrari | 4 |
【第4章】後任セカンドドライバー、リアム・ローソンに決定
ペレス離脱が発表された後に、注目となるのはやはり「後任ドライバー」となります。
この後任ドライバー選定の裏側も別記事で執筆できるくらい、かなり濃い内容となっております。
結論、ペレスの後任ドライバーとしてレッドブルの育成プログラム出身のリアム・ローソンが抜擢されました。しかし、この選択には疑問の声も多くあります。
リアム・ローソンの実力と課題

ローソンは2023年にF1デビューを果たし、限られたレースで堅実な走りをレッドブル首脳陣に見せました。
レッドブルが彼を選んだ背景には、速さだけでなく「落ち着き」と「自信」といった精神面の強さが評価されたとされています。
しかし、まだF1での経験が多くないこともあり、特にレッドブルのようなトップチームでの「プレッシャー」を乗り越えられるかが未知数となり課題とも言えます。
また、トップドライバーであるフェルスタッペンのチームメイトとして運転するのもかなりのプレッシャーであると言えます。過去のセカンドドライバー遍歴を見ても、やはりフェルスタッペンとの圧倒的な実力差を証明され、シートを失うドライバーも数多くいます。
現アルピーヌ所属のピエール・ガスリーとウィリアムズ所属のアレックス・アルボンも元々レッドブル・レーシングのセカンドドライバーとして抜擢されました。 しかし、ガスリーに至っては、シーズン半ばで契約解除されるなどかなり過酷な環境であると推測ができます。
逆にこのプレッシャーを裏切るパフォーマンスを発揮することさえできれば、リアム・ローソンは一躍F1界のニュースターになるといえるでしょう。
角田 裕毅が昇格できなかったとされる理由

一方、リアム・ローソンと比較される形で角田 裕毅選手が「選ばれなかった」ことも非常に注目されています。
角田は速さや技術的なフィードバック能力で高い評価を受けてはいたものの、レッドブル内部では数年前から角田に対する評価が固定化されており、最終的にはローソンに軍配が上がったと言われております。
しかし、後任ドライバーの発表後、世論の評価を見てみると角田が後任ドライバーとして選ばれるべきであるといった声が多数あるのも事実となります。
実際に角田裕毅は、予選・決勝にてチームメイトよりも上回る結果を出しており、実力が伴っていることを証明しておりました。
ドライバーポイントについては、リアム・ローソンの出走回数が角田裕毅より回数が少ないため、公平に比較できるものではないですが、一発の速さを証明する予選結果(QUALI Head to Head)だけを比較しても、角田に軍配が上がっているのがおわかりかと思います。
ローソンと角田の成績によっては、2025年シーズン半ばにてドライバー交代となる可能性も大いにあります。
【第5章】レッドブル育成システムの復活か?
2025年のレッドブルファミリーの体制は、ファーストドライバーとセカンドドライバー全員がレッドブルの育成ドライバー出身となります。
F1という熾烈なシート争いにおいて、どのようにしてレッドブル出身のドライバーが獲得できたのか。また、レッドブルの育成体制やサポート体制はどのようになっているのでしょうか。
レッドブルは近年、若手育成システムが停滞していると批判されてきました。しかし、今回のローソン昇格や若手ドライバーの継続的な育成は、レッドブルの若手育成システムの再構築を目指す動きだと捉えられます。
過去の混乱
第4章でもご紹介をした通り、レッドブルで常に活躍し続けるのはかなりハードルが高いといえるでしょう。
過去数年間、レッドブルはセカンドドライバーの選定に苦労してきました。ピエール・ガスリーやアレクサンダー・アルボンのような若手ドライバーが、レッドブルのプレッシャーに押しつぶされる形で短命に終わったことが影響しています。
セカンドドライバーの短命に終わる背景には、現在のレッドブルチームの環境に大きく関係してきます。
レッドブルのチームメイトは、ドライバーチャンピオンシップを4回獲得したフェルスタッペンです。
トップドライバーと常に比較され続け、チームメイトに勝る成績を出し続けなければいけない環境はセカンドドライバーにとっては、かなりのプレッシャーと言えるでしょう。
アレックス・アルボン(現ウィリアムズ所属)が、インタビュー内でレッドブル時代の苦悩やフェルスタッペンのチームメイトになることの大変さについて答える動画がありましたので共有いたします。
インタビュー内で答えた内容を日本語に要約して記載いたします。

マックスのドライビングスタイルについて
• マックスの運転スタイルは非常に独特で、特に車のフロントエンド(前輪周り)の挙動を極限まで鋭敏にすることを好むんだ。自分のドライビングスタイルは「スムーズ」なタイプのため、マックスの車のセッティングには慣れるのは非常に難しかったよ。
• マックスの車の反応は、感覚的に「マウス感度を最大に上げたコンピューターゲーム」のように感じられるほど鋭敏で、これがまたプレッシャーにつながったんだ。
マックスに追いつくプレッシャー
• シーズンが進むにつれ、マックスの求める車の鋭敏さが増してくるんだ。自分はその特性に適応しようとする中でリスクを取らざるを得なくなり、結果としてクラッシュや自信喪失が増えることにつながったんだ。
• そうしたプレッシャーと自信喪失による負のスパイラルが悪化し、マックスとの差が広がってしまったんだ。
精神的な影響とメディアのプレッシャー
• パフォーマンス不足についてメディアやファンから厳しい批判や嘲笑を受け、特にSNSでのミーム(コラ画像)やネガティブなコメントが精神的な負担にもつながったよ。
• ソーシャルメディアを完全に削除したものの、木曜日のメディア対応ではこれらの批判が避けられず、気にしないよう努力しても、影響を完全には排除できなかったんだ。
チームのサポート不足
• レッドブルは非常に速いドライバーを擁しているが、若手ドライバーに対するメンタルに対するサポート体制は十分とは言えなかったと思う。
• 当時、家族やトレーナーと小さな支援ネットワークを築いていましたが、マネージャーなどを含むより広いサポートが必要だったと後から気づいたんだ。
インタビュー動画内から、レッドブルで活躍をし続けることがどれだけ大変で、また孤独だったかお分かりになったかと思います。
レッドブルの育成システムには、まだまだ解決しなければいけない課題が多く存在するのが見受けられます。
未来への期待
現在、レッドブルは若手ドライバーの育成に再び力を入れており、下部チームであるアルファタウリ(現在のレーシングブルズ)を「育成の場」として活用しようとしています。これにより、次世代のレッドブルドライバーを長期的に育成する仕組みが再構築されることが期待されております。
今後、サポート体制も年々変更されていき、ドライバーへの支援も更に良くなることでしょう。
【おわりに】セルジオ・ペレスとレッドブルの未来
ペレスがレッドブルを去ることは悲しいニュースですが、彼がF1で達成した実績と、その影響力は計り知れません。2026年に新しいチームで復帰する可能性も含め、ペレスの今後に注目が集まります。そして、レッドブルがどのようにして新たな時代を築いていくのかも、F1ファンとして目が離せないポイントとなります。
チーム支援体制含めた改革を行うことで、レッドブルが再度コンストラクターズ・チャンピオンシップ獲得し、F1チーム勢力図を大きく変えていくのかどうかワクワクしますね。
これからも、日本のスポーツ市場において、モータースポーツ産業がより人気が出るよう、私なりに微力ですが今後もF1に関する情報や気になるテーマ・話題について発信をしていきたいと思いますので引き続きよろしくお願いします。

これからもF1に関する情報発信していくよ!
以上、Yodiでした!
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