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こんにちは、Yodiです。
日本国内でよりF1の魅力をより広げたくブログ活動をしております!
F1のコストキャップ制度ってあるけど、ちゃんと機能しているのかな・・・?
そうだね。他のスポーツでも同様の制度があるけど、F1では本当に機能しているのか不明瞭な点が多いよね。
F1において、「潤沢な資金があるチームが、より成功を掴む」と言われます。
そのため、2021年に導入された「コストキャップ制度」は重要な制度になります。
今回の記事では、F1のコストキャップ制度が本当に機能しているのかについて紹介するよ!
もくじ
【前提】
コストキャップの概要を説明する前に、F1のルール制度について簡単にご説明します。
F1のルールには、大きく2つのレギュレーション(ルール)に分けられます。
競技規則
(スポーティング・レギュレーション)
レースの進行やルール、チームやドライバーが守るべき競技規則を定めたもの。
技術規則
(テクニカル・レギュレーション)
F1マシンの設計や性能に関する技術的なルールや基準のこと。
今回ご紹介する「コストキャップ」は競技規則(スポーティング・レギュレーション)に分類されます。
【前提】コストキャップの概要
コストキャップとは、F1チームが年間で使える予算に上限を設ける制度のことを指します。
名称や制限範囲などは異なりますが、予算上限の制度を他プロスポーツチームでも導入しております。
NFLやNBAでは、「サラリーキャップ(Salary Cap)制度」の名称で、チーム予算が設けられていたりもします。
F1コストキャップ制度
F1にも同様に「コストキャップ」と呼ばれる予算制限制度が設けられております。
2024年の F1年間チームコストキャップ上限は「$135m」(約200億円)です。
F1チームのコストキャップ制度を導入する目的は主に下記2点です。
F1のコストキャップ制度は、本当に各チームの戦力均衡化をもたらしているのかな・・・?
コストキャップは機能してる?
結論からお伝えすると、F1コストキャップ制度は完全に機能しているとは言い難いです。
主な理由としては、膨大な免除リストと数多くの抜け穴があることが挙げられます。
FIAが発行している、Financial Regulation(金融規制)ページ6の条文に、「コストキャップの規制対象外(例外支出)」について記載されております。
複数項目あるのですが、特に曖昧な表現がされている規制対象外の項目を紹介いたします。
一例ですが、「All Property Costs」(全ての資産費用)は、コストキャップの支出として計算されないといった条文があります。
ここで皆さん疑問に感じたことがあるかと思います。
どこまでの範囲が資産として扱われるの? そもそもF1における資産とは?
これでは、どの範囲までの支出がコストキャップに含まれるのか、含まれないのか曖昧ですよね・・・
また、各チームの大きな支出範囲がコストキャップ対象外とも言い換えることができます。
コストキャップは総費用の半分のみしかカバーしていない
F1コストキャップが導入されたのが、2021年度からとなります。
コストキャップ制度が導入されていない、2019年の総費用にコストキャップ制度を想定して算出したところ約半数以上コストキャップ対象の支出としてカバーされていなかったのです。
※ 2020年はコロナによるレース回数の減少などにより、通常の支出額ではないため比較対象外とします。
つまり、現在のF1のコストキャップ制度では免除項目が非常に多く、実際の効果が限定的となっていると言えます。
コストキャップの非常に危険な落とし穴
コストキャップ対象外リストに記載されている除外項目には他にもいくつか存在している。
従業員の給与の20%をボーナスとして支払う場合、コストキャップの対象外とする。
もしくは、最大10million$(約15億円)をボーナスとして支払うことができ、コストキャップ対象外となる。
※24年10月時点のレートで算出
現在、車の性能向上に関する全ての支出をコストキャップの対象として規定をしております。
通常ですと、従業員に支払う給与についてもコストキャップの対象として計算がされます。
しかし、ボーナスという名目で給与を支払うことでコストキャップの支出から対象外となるのです。
資産力のあるチームが、給与の代わりにボーナスを支払う事ができる場合、全く無意味なルールとなってしまいます。
元Scuderia Ferrari F1 Teamでチームプリンシパルを努めていたマッティア・ビノットはインタビューでこのように発言しておりました。
If the teams are restricted in spending in one area, then they will just increase spending in another.
And there are so many ways they can do this. –
(チームがある分野で支出を制限されると、別の分野で支出を増やすだけであり、その方法は数多く存在する。)
つまり、マッティア・ビノットの発言した通り、現在のコストキャップ制度には回避する方法がたくさん存在しているのです。
また、回避する方法についても、非常に「創造的」で「独創的」なやり方を行っているチームもいるのです。
【まとめ】コストキャップについて
コストキャップ制度の概要や効果について説明をしてきました。
F1コストキャップは想像以上に、複雑なんだね・・・
そうだね。複雑さが故の抜け穴(回避方法)もたくさん存在しているのが実態だね。
コストキャップ制度を導入したことにより、2019年以前に比べて多少の効果はあるかもしれません。
しかし、まだまだ資金力あるチームが優勢であることに変わりはありません。
ここまで読んでいただいた方の中には、コストキャップ制度は不要だと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私はコストキャップ制度は不要といった、ネガティブな意見ではなく、むしろ今後もコストキャップ制度を継続していくべきだと考えております。
コストキャップが導入されたのは2021年であり、まだまだ発展途上の制度となります。
時間の経過とともに制度についての修正・改善が行われ、今後より効果的な制度になることが予想できます。
実際の改正した一例をご紹介すると、ロシア-ウクライナ戦争による物価上昇の影響から、年間のコストキャップ上限を3.1%引き上げるなど状況に応じた修正も都度行われることで適応していっているのです。
つまり、コストキャップが大きな前進であることは間違いありません。
F1業界はより平等に競い合える市場を提供しようと、日々改善を行っております。
コストキャップ制度についてはもちろん賛否両論があるかと思いますので、
ぜひ、皆様のご意見もコメント欄へお気軽に投稿してください!
本記事は、下記動画内の情報を参照して記述しましたので、ご興味ある方はぜひご視聴ください。
※自動生成ですが、日本語字幕での視聴も可能です。
これからも、日本のスポーツ市場において、モータースポーツ産業がより人気が出るよう、私なりにですが今後もF1に関する情報や気になるテーマ・話題について発信をしていきたいと思いますので引き続きよろしくお願いします。
これからもF1に関する情報発信していくよ!
以上、Yodiでした!
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